「お仕事カード」タイムアウトに代わる大きい子どもへの悪い結果

タイムアウトは幼児や幼い子どもの不適応行動の結果として用いることができる素晴らしいツールです。しかし、子どもが大きくなるにつれて、タイムアウトが使えなくなっていきます。大きい子どもにはどのような効果的なしつけの方法があるのでしょうか?

ボーイズタウンのペアレンティングエキスパートのルイス・F・モラルズ・ナイト先生がこの問題を解決するためのクリエイティブで効果的な方法をいくつか提案しています。

■ お仕事カード
「お仕事カード」とは、7歳以上の子どもを対象とするタイムアウトの一種です。子どもが家事や家の手伝いを終わらせるまで、全ての特権を失います。子どもが家のルールを破った時や子どもに不適応行動が見られた時、10〜20分かかる家事が書かれた「お仕事カード」を渡します。
■ 使い方
仕事の内容を細かいステップに分けてカード(カード1枚あたり仕事を1つ)に書き込みます。子どもが家のルールを破ったら、お仕事カードを1枚渡し、「○○のルールを破ったので、お仕事カード1枚です。書いてあることが終わったら、言いに来てください。」と伝えます。
しつこく手伝いをするように言うことを避け、与えられた仕事が終わるまでは全ての特権(テレビ、パソコン、友達、電話、音楽など)に触れられないようにしましょう。子どもが終わったと言いに来たら、全てのステップが終わっていることを確認します。もし、正しくステップが行われていない、もしくは終わっていない場合には、もう一度行うように伝え、その場から離れます。
■ 注意事項
子どもとの言い争いにならないように気をつけてください。子どもが文句を言い始めたら、無視をするか、お仕事カードをもう1枚追加すると伝えましょう。そうしなければ、子どもは言い争えば仕事から逃げられることを学びます。子どもを急かすことや執拗に指示を繰り返すことも避けましょう。
仕事が終わったことを判断するのは親です。カードに書かれた仕事を正しく終えなければ、特権を再び使うことはできません。また、カードに書かれたステップの解釈に個人差があると文句を言ってくるかもしれませんが、親の解釈で進めましょう。
■ 成功の鍵
子どもは書かれた全ての仕事を終えなければいけません。お仕事カードを作るときには、子どもの年齢、力、身長、発達レベルを考慮しましょう。

子どもがお仕事カードに文句を言ったら、カードが2つに増えると伝え、「文句を言わずに1つめのお仕事を終えたら、2つめはやらなくてもいい」と言います。(この状況でお仕事カードを増やしすぎないように気をつけましょう。3枚あれば十分だと考えてください。)

仕事の種類は豊富に。想像力を働かせて、家庭や家族のニーズ、そして子どもの能力に合った仕事を15から20個考えましょう。定期的に新しい仕事を追加し、必要のないものやあまり役に立たないものを取り出しましょう。

「お仕事」と「お手伝い」は別です。多くの子どもは決められた家の手伝いがあります。お仕事カードはすでに決められた家事やお手伝いとは別に考えなければいけません。仕事は不適応行動に対する悪い結果として用いるため、「追加の作業」でなければいけません。

子どもが特権を再び得るためにモチベーションを感じるようにしましょう。お仕事カードを終わらせるために時間があまりにかかりすぎていたら、親が設定した特権があまり魅力的ではないのかもしれません。お仕事カードで効果がなければ、子どもが特に好む特権や活動を見直しましょう。
■ お仕事カードに書ける仕事
(年中できる仕事)
  • 部屋・廊下・階段など家の1箇所を掃除機で掃除する
  • 全ての部屋からゴミを集めてゴミ置場に持っていく
  • 冷蔵庫(または電子レンジ、洗濯機など)のホコリを拭き取る
  • 植物に水をやる
  • 引き出し、食器棚、クローゼットなどの整理
  • 店で牛乳、パンなどの買い物をする
  • 洗濯物を乾かす・たたむ
  • 窓を1つ、または、複数掃除する
  • 洋服のアイロンがけをする
  • トースター内のパンくずを捨てる(電源を抜き、ゴミ箱にパンくずを捨てる)
  • 猫のトイレを掃除する
  • 水槽・ペットのケージなどを掃除する

  • (季節によって変わる仕事)
  • 雑草を抜く
  • 庭の植物に水をやる
  • 落ち葉を掃く
  • 夏用の屋外グッズをしまう
  • 暖房器具を掃除する
  • 雪かき
  • 車に積もった雪を降ろす
  • クリスマスの飾り付けを手伝う

  • 元の記事:Job Cards: An Effective Consequence When Kids Are Too Old for Time-Outs